2026年、マレーシアのヘイズがひどい|現地で暮らして感じた影響と注意点

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最近は育児の記録や出産についての回想録が続いていたので、

今回は少し話題を変えて、最近のマレーシアの様子について記録しておこうと思います。

最近、どうしても気になるのが「ヘイズ」です。

マレーシアに住んでいると、ときどき聞く言葉ではあるのですが、

今年はこれまでとは少し様子が違います。

とにかく、街が白いんです。

日本から戻ってきたら、街が白かった

ヘイズが特に気になり始めたのは、8月末ごろからでした。

私はその少し前に一時帰国をしていて、

日本に2週間ほど滞在してからマレーシアへ戻ってきました。

そして戻ってきて街を見たときに、

「あれ、白いな」

と思いました。

本当に白いんです。

普段なら見えている遠くの建物が、霞んで見えない。

朝、子どもを抱っこひもに入れて保育園まで歩いているときには、

太陽の輪郭までくっきり見えることがあります。

普通なら太陽なんて、まぶしくてまともに見られないと思います。

ところがヘイズがひどい日は、日食のときのように丸い形がそのまま見えてしまう。

それくらい空が霞んでいます。

去年、一昨年も「最近ヘイズがひどいよね」という話を知人から聞くことはありました。

ただ、もともとこういうことに鈍感な私は、

「そうなのかな」

くらいにしか思っていませんでした。

そんな私でも、今年は明らかに違うと感じます。

そもそもヘイズとは何なのか

ヘイズとは、細かな粒子が大量に空気中に漂い、空が白く霞んで視界が悪くなる状態のことです。

感覚としては、日本でPM2.5や黄砂が話題になるときに少し似ています。ただし、原因は同じではありません。

東南アジアで問題になるヘイズでは、

インドネシアなどで発生する森林や土地、泥炭地の火災による煙が大きな原因の一つです。

土地を開くために火が使われることもありますし、

乾燥した泥炭地で一度火災が起きると、地中で燃え続けて消火が難しく、

大量の煙が発生することがあります。

そして、その煙が季節風に乗って国境を越え、マレーシアまで流れてくることがあります。

特に乾燥する時期には火災が増えやすく、

風向きによってマレーシアでもヘイズがひどくなります。

今年は本当にひどいらしい

「今年はいつもよりひどい」と感じているのは、どうやら私の気のせいでもないようです。

ASEANのヘイズ監視機関であるASMCの情報を見ると、

2026年8月は南部ASEANで多くのホットスポットが確認され、

カリマンタン、スマトラ、サバ、サラワクなどでは

8月として過去5年間で最も多い数が確認されました。

2026年8月26日には、南部ASEANのヘイズ警戒レベルが最高段階となる

「Alert Level 3」にまで引き上げられています。

去年まではあまり気にしていなかった私でも今年は気になる、

という感覚は、数字を見てもそれほど間違ってはいなかったようです。

【参考】

ASEAN Specialised Meteorological Centre(ASMC)「Review of Regional Haze Situation for August 2026」

ASMC「Activation of Alert Level 3 for the Southern ASEAN Region」

毎朝、空気の数値を見るようになった

そして今年、もう一つ去年までと大きく変わったことがあります。

子どもがマレーシアにやってきました。

今は毎朝、私が子どもを抱っこひもに入れて、徒歩で10分ほどの保育園まで連れて行っています。

そのため、最近は家を出る前に空気の状態を見るのが習慣になりました。

私が見ているのは「IQAir」というアプリです。

9月に気になってスクリーンショットを何枚か残していたのですが、見返してみるとPetaling Jayaでは、

181
166
170
185
157
199
174

と、何度も「Unhealthy」と表示されていました。

Kuala Lumpurでは200を超えて「Very Unhealthy」となっている日もあります。

【ここにIQAirのスクリーンショット】

ちなみに、このアプリで表示されているのは「US AQI」という指標です。

マレーシア政府が発表しているものは「API(Air Pollutant Index)」なので、

数字をそのまま比較することはできません。

ただ、少なくとも「今日は空気が悪そうだな」という判断をするにはとても分かりやすいので、

最近は毎朝見るようになりました。

以前だったら、おそらくここまで気にしていなかったと思います。

子どもがいることで、自分の中で空気の汚れに対する感覚も変わったのかもしれません。

ヘイズがひどい日は散歩をしなくなった

数値がかなり悪い日は、なるべく外出をしないようになりました。

とはいえ、もともとマレーシアではGrabで移動して、

ショッピングモールなど屋内で過ごすことが多いので、

生活そのものが大きく変わったわけではありません。

ただ、子どもを連れて外を散歩することはしなくなりました。

ヘイズがひどいときには、なるべく屋内で過ごし、

屋外での激しい運動を控えた方がいいと言われています。

特に小さい子どもや高齢者、喘息などの呼吸器系の病気がある人は注意した方がいいようです。

なので休日なら、

「今日は空気が悪いから散歩はやめておこう」

という選択ができます。

問題は保育園です。

保育園までは歩いて10分くらい。

10分程度なら大丈夫だろうという感覚で歩いていますが、

数値がかなり悪い日は「できるだけ外出を控えましょう」と言われることもあります。

とはいえ、

「避けましょう」と言われても、ほかに手段がないので行くしかありません。

生活している以上、ずっと家の中にいるわけにもいきません。

これが実際に住んでいる側の正直なところだと思います。

マレーシア国内ではAPIが500を超えた場所も

私が住んでいるPetaling Jayaでも十分ひどいと感じていますが、

今年はさらに深刻な地域もありました。

9月4日にはサラワク州Serianで、

マレーシア政府のAPIが500を超え、

午前10時には518を記録しました。

その後、Serianでは非常事態まで宣言されています。

500を超えると言われても、正直なところ想像がつきません。

私の住んでいる場所でさえ「今日は外に出たくないな」と思うくらいなので、

それ以上となると、本当に災害と呼べる状況なのだと思います。

今年のヘイズを受けて、

マレーシア政府もインドネシア側と対策について協議し、

森林・土地火災の消火支援などについて調整を続けています。

それくらい今年は大きな問題になっています。

【参考】

Bernama「Serian Records Hazardous Air Quality As Of 10 am Today」

Bernama「Haze: King Consents To Emergency Declaration In Serian, Sarawak」

ついに学校も休校、自宅学習へ(追記)

そして10月に入ってもヘイズは収まらず、

ついに学校にも影響が出始めました。

2026年10月8日、マレーシア教育省(KPM)は、

ヘイズの悪化を受けて新たな対応を発表しました。

マレーシア環境局(DOE)が発表するAPIが180を超えた地域では、

KPM管轄の教育機関を翌10月9日から休校とするというものです。

また、APIが150を超えた状態が3日間続いた地域についても、

10月12日から休校となります。

休校となった学校では、

PdPR(Pengajaran dan Pembelajaran di Rumah)と呼ばれる、

自宅での教育・学習へ切り替えられます。

実際に10月9日には、

Selangor、Johor、Melaka、Negeri Sembilanに加え、

Kuala Lumpur、Putrajayaなどでも学校が休校となりました。

私が住んでいるSelangorも対象です。

今回発表されたのは、KPM管轄の教育機関を対象とした休校措置です。

一方で、私の周囲ではインターナショナルスクールなど、

通常通り授業を行っていた学校もあったようです。

すべての学校が一律に閉まった、というわけではなかったようですが、

それでも学校を休校にして自宅学習へ切り替えるところまで来ていることを考えると、

今年のヘイズがかなり深刻な状況になっていることが分かります。

【参考】

Bernama「Haze: MoE Institutions In Areas With API Above 180 To Close From Tomorrow」

Bernama「Haze: Schools In Four States, KL, Putrajaya And Rompin Closed Tomorrow」

実際に体にも症状が出てきた

では、このヘイズによって実際にどのような影響が出ているのか。

もともとこういうことには鈍感な私ですが、

病は気からなのか、最近は喉が少しチクチクするような感じがすることがあります。

「さすがに空気が悪いからかな」

と思うようになりました。

周りでも、鼻水が出たり、頭痛がしたりと、

体調への影響を感じている人がいるようです。

マレーシア保健省によると、

ヘイズによる短期的な症状として、

鼻水や鼻づまり、くしゃみ、喉の刺激や痛み、咳、

頭痛、めまい、疲労などが挙げられています。

私が感じている喉の違和感や、

周りで聞く鼻水や頭痛という症状も、

ヘイズの影響としては珍しいものではないようです。

一方で、同じ時期にはインフルエンザなどの感染症も周囲で流行っていました。

ヘイズによるものなのか、 単純に風邪やインフルエンザなのか分からないこともあり、 体調を崩している人が多い印象があります。 ただ、 「空が白くて景色が悪い」 というだけではなく、 実際に喉や鼻など、体への影響まで感じるようになると、 さすがに気にせずにはいられなくなりました。

【参考】

マレーシア保健省(MOH)「Health Advisory For Workplaces During Haze」

8月末から10月に旅行するなら少し注意した方がいい

これからマレーシア旅行を考えている人にも、

このヘイズについては少し知っておいてもらった方がいいと思います。

だからといって、

「この時期は絶対にマレーシアへ来ない方がいい」

とまでは思いません。

ヘイズの程度は年によってかなり違いますし、今年が特にひどいということもあります。

また、Grabなどで移動してショッピングモールやレストランなど

屋内中心で過ごすのであれば、それほど大きく予定を変えずに済むことも多いです。

ただ、街歩きをしたり、公園へ行ったり、外の観光地を一日歩いたりすることを目的に

マレーシアへ来るのであれば話は変わります。

せっかく旅行に来たのに、

「外に出るのを控えた方がいい」

という状況になってしまうのは、やはり残念です。

特に8月末から10月ごろに旅行を計画する場合は、

その年のヘイズの状況や空気の数値を、

出発前に一度確認しておいた方がいいと思います。

マレーシア生活3年目にして初めて気になったヘイズ

マレーシアに住み始めてから、これまでもヘイズという言葉は何度も聞いてきました。

ただ、正直そこまで気にしたことはありませんでした。

「今日はちょっと霞んでいるかな」

くらいです。

ところが今年は違います。

遠くの建物が見えない。

太陽の輪郭がそのまま見える。

そして毎朝、子どもを保育園へ連れて行く前に空気の数値を確認する。

自分一人だったころなら、ここまで気にしていなかったかもしれません。

子どもが生まれたことで生活が変わり、

今まで気にしていなかったマレーシアの一面にも目が向くようになりました。

早く、いつもの空に戻ってほしいものです。

写真では少し分かりにくいのですが、奥の建物が白いモヤに包まれて、かなり見えにくくなっています。

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