前回の記事では、マレーシアで車を借りられるSoCarについて、
アカウントの登録から予約完了までの流れをまとめました。
今回はその続編として、
実際にSoCarを使って車を運転してみた体験談(一通りの流れ)をお届けします。
「予約はできたけど、実際に乗るときってどんな感じ?」
「カーシェアリングって不安じゃない?」と思っている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、
車の受け取りから返却までの流れや
マレーシアで運転してみて気づいた点や注意すべきポイントを
リアルな体験ベースでまとめています。
マレーシアで車を手軽に借りてみたいという方は、
前回の記事とあわせて、ぜひ参考にしてみてください!
🚗 車の受け取り〜乗車前チェック

いざ予約時間が近づいたら、
デリバリーのオプションを付けていない限り、
車がある場所まで自分で向かう必要があります。
基本的には、モールなどの駐車場の一角にSoCarの車が停められており、
専用のポールが立っているので比較的見つけやすいです。
レンタカーを借りたことがある方はご存知かもしれませんが、
車の受け取り前には外装チェックが必要です。
車のどこに傷があるか/ないかを実際に車を見ながらアプリ上で確認し、
気になる箇所を選択して写真撮影・アップロードします。
このチェックは、予約開始の10分前から可能です。
たとえば10時から予約している場合は、9時50分から操作OK。
10分前には現地に到着しておくことをおすすめします。
※ちなみに夜に借りるときは暗いなか、チェック・撮影をしないといけないので、
屋内の駐車場で借りれるとベターだと思います。(あまり選ぶ余地は無いと思いますが)
アプリ上ではまず本人確認のためのセルフィー撮影が求められます。
※普段と違う眼鏡・サングラスを着けていると、認証に失敗することがあるので注意!
そのあと、車のイラストが表示され、
傷がある場所をタップ → 写真撮影 → アップロード、という流れになります。
ちなみに、私がチェックした際に「タイヤのパンク」に気づいたことがありました。
そのときの詳しい状況や対応は、次回のトラブル編の記事にまとめてありますので、
気になる方はそちらもあわせてご覧ください。
この経験から、できれば借りる前に一度車の様子を下見しておくのもおすすめです。
チェックが完了すると、レンタル開始が可能になります。
鍵は完全キーレスで、スマホアプリでドアの開け閉めを行います。
※つまりスマホの充電が切れると何もできなくなるので、バッテリー管理は超重要!
また、車にはナビが付いていないことがほとんどです。
Google Mapなどを使うことになるので、バッテリーの消耗はかなり激しいです。
私が使った車には、USB-Aポートが付いていたので、
ケーブルさえあれば車内充電は可能であることも多いです。
モバイルバッテリーや充電ケーブルも持っていくことを強くおすすめします。

さらに安心なのはレンタル開始後、本格的に出発する前に
少し車を走らせて感覚を掴んでおくことです。
アクセルやブレーキの効き具合、ハンドルの重さなど、
車によって微妙に違うので、最初の1分間の慣らし走行がとても大事。
実際、私が借りた車の中にはブレーキがかなりヘタっていたものがあり、
最初のうちは効き具合がつかめず、少し怖い思いをしたこともあります。
SoCarは便利だけど、メンテナンスが完璧とは限らないので、
「自分で確かめてから運転する」意識がとても大切だと感じました。
ちなみにこれはどうしようも無いのですが、
ワイパーのゴムが日差しのせいや、ずっと外に置いてあるからかとても劣化しやすいようです。
ものすごいスコールが降るのに、ワイパーがほとんど役目を果たさないことがありました…(泣)
🛣️ 実際に走ってみて感じたこと
マレーシアは日本と同じく、右ハンドル・左側通行です。
そのため、運転そのものに関しては大きな違和感はありませんでした。
ただし、実際に走ってみると
日本にはない道路ルールや交通の雰囲気に戸惑う場面もいくつかありました。
特に印象的だったのが以下の3点です:
🏍️ 1. バイク多すぎ!すり抜け上等な世界
おそらくこれが一番ドキドキするポイントだと思います。
とにかくバイクが多く、四方八方からやってきます。
日本でもすり抜けられたり、クネクネと危ない運転をされると緊張しますが、
マレーシアではその“すり抜け”が日常茶飯事。
左から、右から、後ろから、信じられないようなタイミングでスッと入ってくることもあります。
特に車線変更や左折の際は、かなり慎重に周囲を確認する必要があります。
🏎️ 2. 運転が荒い人が多め。急な割り込みも
これはあくまで個人の印象ですが、
スピードを出してぐいぐい追い越していく車が多いと感じました。
もちろん、みんなが荒いわけではありません。
ですが、日本に比べると明らかに「急な割り込み」「ウィンカーを出さない車」が多い印象です。
私自身もこれはGrabに乗っていたときですが、
周囲の車が急に車線を変えてきて、衝突寸前の危ない場面に遭遇したことがあります。
🔧 3. 車のメンテナンス品質にばらつきあり
これは前のセクションでも少し触れましたが、
ブレーキの効きが甘かったり、ワイパーが全然機能しない車に当たることもあります。
SoCarのようなカーシェアでは、整備状況が車ごとに違うのはある程度仕方ない部分もあります。
そのため、運転中も「なんか変だな」と思ったら、
無理せずゆっくり走る・様子を見るのが大切だと思います。
マレーシアの交通ルールそのものは比較的シンプルで、
標識も英語が多いでそこまで困ることはありませんでした。
ただし、周囲の“動きのクセ”に慣れるまでは慎重に。
特に初回の運転では、昼間で雨が降っていない時間帯を選ぶのがおすすめです!
⛽ ガソリンの入れ方・ガソリン代の請求について
レンタカーの返却時につきものなのが、ガソリン補充ですよね。
SoCarでは絶対に満タン返ししないといけないというルールはないようですが、
公式のヘルプページにはこう書かれています:

「ガソリン残量が50%未満で返却された場合、RM100のペナルティが課されます」
つまり、半分以上にして返すのが最低ライン。
次の人のことを考えると、基本的に満タンにして返しておくのがマナーかなと思います。
(とはいえ、実際にはガソリン残量20%とかの状態で戻されている車もあり、
みんなペナルティ払っているのかな…と少し気になります)
🛢️ ガソリンスタンドと給油の手順

マレーシアのガソリンスタンドは基本的にセルフ式です。
代表的なブランドは以下のようなものがあります:
- Petronas
- Shell
- Caltex
ガソリンの種類は日本と同じように複数ありますが、
表記は異なり、通常は次のように表示されます:
- RON95 → 日本でいうレギュラー
- RON97 → ハイオクに相当
- Diesel
だいたいのSoCar車両はRON95指定です。
車を選ぶときの画面でも確認できますが、念のため事前にチェックしておきましょう。

⛽ 給油の流れ(クレジットカード支払い)
- スタンド前に停車(給油口の左右はメーターの矢印で確認)
- 画面の表示がマレー語のことが多いので、Englishを選択
- 「カードをタッチしてください」と表示されるので、クレカをかざす
- RON95を選択し、ノズルを取って給油開始
ちなみにマレーシアは産油国のひとつなので、ガソリン価格が安いです。
(私のときは、1リットル=約70円前後でした)
🧾 レシートは超重要!請求のために必ず印刷!

給油が終わってノズルを戻したら、
最後に「Print a Receipt」を選んでレシートを必ず印刷してください。
これがないと、後からガソリン代を請求できなくなります。
※マレーシアあるあるですが、タッチパネルの反応が悪いので気をつけて!
📸 請求にはレシート+車の写真が必要


個人的には、給油が終わったらその場ですぐに請求まで済ませてしまうのがおすすめです。
なぜなら、以下のような写真が必要だからです:
レシートと一緒に車のフロントガラスに貼ってあるシール(車検証?)
この2つが横並びで一緒に撮影してアップロードする必要があります。
私は最初のとき、「レシートさえあれば大丈夫でしょ」と思って
家に帰ってから請求しようとしたところ、
その写真が必要と知って、レシート持って再度車のある場所まで戻る羽目に…
それ以来、私は現場で写真を撮って、アプリからそのまま請求申請までしています。
💸 請求手順と返金のタイミング


請求方法は簡単です。
- アプリで「Reimbursement(払い戻し)」をタップ
- 給油日時、金額、給油量を入力
- 写真(レシート+車)をアップロード
- 提出
返金方法は以下の2通りがあります:
- クレジットカード経由の返金(2週間ほどかかる)
- アプリ内ウォレットへの返金(早ければ数時間、遅くても2〜3日)
私はどちらも試しましたが、やはりアプリ内ウォレットの方は早かったです。
ただ、返金自体がされなかったことは一度もなかったので、
時間に余裕がある方はクレジットカードでも問題ないと思います。
🚘 返却時の流れ:チェックと操作は意外とシンプル
返却作業は、基本的には車を借りた場所に時間までに戻すだけです。
ですが、いくつか注意しておきたいポイントがあります。
🅿️ 駐車場の入場時に要注意!
モールなどの駐車場に入る際、
専用の入場カードが備え付けられていることがあります。
SoCar車内にこのカードがある場合は、それを使ってバーを通過することになるので、
入場時から気をつけておきましょう。
🚪 車を駐車したら返却作業スタート

駐車を終えたら、アプリに表示される手順にしたがって返却を進めていきます。
特に注意しておきたいのがこちら👇
- 忘れ物がないか
- ライトがすべて消えているか
このあと、アプリ上で最終確認をするともうドアの解錠ができなくなるため、
中に荷物を忘れたり、ライトを消し忘れた場合でも基本的に戻れません。
最近の日本車のように「オートライト」が搭載されている車は少なく、
ライトのオンオフは手動で管理する必要があることが多いです。
雨の日や夜間などは特に注意が必要です。
📸 最後は車体と周囲の撮影


エンジンを切り、車の鍵(=アプリ)でドアをロックしたら、
最終の「返却確認用の写真撮影」に入ります。
写真は次の4方向が求められます:
- 正面
- 右側
- 後ろ
- 左側
ただし、駐車場で隣に車が停まっていることも多いため、
完全にまっすぐでなくても、斜めから全体が写っていれば問題ないようです。
加えて、間違った場所に停めていないかどうか確認するため、駐車場の様子も撮影します。
これですべての返却作業は完了です!
操作自体はそこまで難しくありませんが、
暗い時間帯や雨の日だと、撮影や確認が少し大変になります。
そのため、上でも触れたとおり、可能であれば屋根付きの駐車場を選ぶのがベターです。
✍️ まとめ:SoCar運転体験を通して感じたこと
なんとなく、借りてから返却までの流れは見えてきましたか?
何度も言いますが、カーシェアリングという形態、
そしてマレーシアという国の特性からか、
車の状態自体はそこまで良くないことが多いです。
また、バイクが多く、しかも日本とは全く違う動きをしてくることが多いため、
日本にいたときとは違った緊張感をもって運転する場面も少なくありません。
ただし、右ハンドル・左側通行という点では日本と同じなので、
運転自体のハードルはそこまで高くないと思います。
とはいえ、私も実際に運転するまでは、
「やっぱり危ないからやめておこうかな…」
と何度も思っていました(笑)
ちなみに、移動手段としてはGrab(配車アプリ)も非常に便利です。
他人の運転での移動が苦でない人は、Grabだけでも全く問題ないと思います。
実際のコストも、状況によってはGrabの方が安く済むこともあります。
※参考までに…
先日、知人を空港まで送ったときのケース:
- Grabの場合
→ 私の家から空港まで片道約1時間、料金はRM80ほど
→ 往復だとRM160 - SoCarを使った場合
→ 行き1時間+空港で1時間(見送り)+帰り1時間で計3時間
→ レンタル+高速+駐車場含めてRM90程度
このように、用途によってはSoCarの方が圧倒的に安くなることもあります。
とはいえ、1泊2日などの旅行になると、使っていない時間も課金対象になるため、
Grabの方がコスパが良いケースも出てきます。
(まぁ、これがレンタカーというものですよね…)
安全第一なので、むやみに運転を勧めることはできませんが、
私のように「他人の運転で長時間移動するのが苦手」という人や、
「Grabでは行きにくいマイナーな場所に行ってみたい」という方がいれば、
本当にそこまでハードルは高くないので、ぜひ一度チャレンジしてみてください。
最初の1回目だけ、少し勇気を出せば大丈夫です。
次回はSoCarを利用して体験した具体的なトラブルの詳細についてまとめていきます。
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